SGT「農業体験講座〜第2回棚田ツアー〜」
5月25日(土)に第2回農業体験講座を静岡市の清沢にある棚田で実施しました。中学生と高校生を合わせて19名が参加しました。
午前中は中学生が田おこし、高校生は土砂で止まってしまった水を棚田に流すために上流の川へ行き、補修作業を行いました。
田おこしを行う中学生は初めて取り組む生徒も多く、苦戦しながらも清沢塾の方のアドバイスを聞きつつ頑張っていました。鍬の振り上げ方にテコの原理を使うなど、学校での学びと繋がる部分もあったのではないでしょうか。また、土を避けて水路を作るのではなく、土を耕すことで水を浸透させ広げていくと良いということも学びました。
高校生は上流の川へ向かい、水路の途中で詰まっていた土砂を取り除きました。物事の原因を解明し解決するという活動によって、探究心を刺激されたのではないかと思います。その後、害獣対策でネットを張りました。害となるものに対策するという点で、ヨウシュヤマゴボウという毒性のある植物を見つけました。非常に綺麗な花を咲かせ、かつ繁殖力が高いため街中にも生えているそうです。含有されている毒性を持つ物質(フィトラッカサポニンE)は熱で分解されるため、燃やして処理しました。生徒たちは、このような棚田での作業の他に新たな知識を得られる点が楽しいと笑顔を見せていました。
お昼にはお味噌汁を頂きました。ごぼう、厚揚げ、大根、人参、しめじ等、具沢山のお味噌汁で生徒たちも何度もおかわりしていました。作る際には2名の生徒が手伝い、大きなお鍋で大人数分調理するという貴重な体験ができました。
午後は田植えを行いました。前回生徒たちが種まきしたものはまだ成長途中だったので、清沢塾の方が植えてくださっていた苗を植えました。高校生が見守る中で中学生が実施しましたが、慣れない点も多く苗が倒れていたり真っ直ぐではなかったりした部分は、経験者である高校生が手直ししてくれました。
午前中は晴れ間も見えていましたが、午後は曇りで雨もパラパラしていました。「山の天気は変わりやすい」ということを体感できたのではないでしょうか。次回は6月22日(土)です。
- 塾長より作業内容や注意点を聞きます。
- まだ棚田には水が流れていません。まず田おこしを行います。田が平らになるようにしつつ水を均等に張り巡らせる作業は難しそうでした。
- 棚田に流す水の取水口です。いったん水を止めて下流にある水の中継場所の土砂を取り除きます。
- 棚田に流す水の中継場所の土砂を取り除き、棚田に水を流す準備をしています。
- 鳥獣対策ネットを張るための柱を設置しています。特にシカによる被害が深刻です。
- 先ほど設置した柱に鳥獣対策ネットを張っています。
- 棚田の反対側にも鳥獣対策ネットを運んでいます。棚田全体をネットで囲みます。
- 毒性のある植物を焼却しています。
- 今回はお昼に頂くみそ汁を清沢塾の方と一緒に作っています。作業で疲れた体もみそ汁で元気を取り戻し午後の作業につなげます。
- 出来上がったみそ汁です。具沢山でとても美味しくて何杯もおかわりして完食です。
- 棚田に水が流れ、田植えを始めました。田植えはロープと均等な印がついた竹棒を使い、苗が等間隔になるよう、ロープに沿って一列に並び苗を植えました。
- 田植え経験のある高校生が中学生の田植えを見守ります。
- 最後に経験のある高校生が、上手く植えられていない苗を直してくれました。
- 棚田にはアカハライモリもいました。他にもケラやツチガエルなど今回も多くの生き物を見つけていました。